さっぽろ天神山アートスタジオ主催の国内AIR運営者向けのオンライン・ミーティングが開催されます。
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国内AIR運営者、AIR運営を計画している団体・個人による情報交換、意見交換のためのオンライン・ミーティング
2020年夏、AIRはオワコンなのか?涙?怒?喜? 日本国内で30年をかけてアーティストの支援、育成を目的に国際プログラムのひとつとして広く普及してきたアーティスト・イン・レジデンス(以下、AIR)は、日本各地の多彩な主催者、運営者によって個性的な事業の実践を重ねてきました。AIRはアーティストの移動を促進するしくみとして、アーティストの活動支援にとどまらず、事業開催地域において人と人の交流、新しい作品や地域性豊かなプロジェクトのきっかけや地域コミュニティの新しい展開をもたらしてきました。
2020年3月に世界パンデミックとなった新型コロナウイルス感染拡大によって国境を超えた移動、国内や居住地域での移動に深刻な影響が生じました。ほかの業種と同様に、またそれら以上に【移動・ネットワーク】そのものであるAIR運営現場は大きな影響を受けています。アーティストのための、創造的活動のための場と機会を中断しないこと、このような時代の変化に、より柔軟かつおもしろく対応していくため、そしてこんなときだからこそ、だれかと話してみたい、相談してみたい、思いついたこと口にだしてみたいなどの素朴な動機で、あとまわしにしていた同業者のゆるやかな連帯をするのもいいんじゃないか、頼ったり頼られたりするのありじゃないかと考えるようになりました。
このオンライン・ミーティングは、さっぽろ天神山アートスタジオの2020年度AIR事業の一環として文化庁補助金で実施します。そのため、ミーティングでの意見交換・情報交換は「このタイミングの国内AIRの活動・思考・実践」として記録(録音・議事録などのローデータは非公開)をします。また、ミーティングに参加していない、これからAIRをはじめよう、いまやっているけどちょっと聞いてみたいことがあるという仲間のためにリポート(公開)を作成します。このリポートなどを基礎資料の一部として、「AIRに関するQ&A」webページの構築を行い、カジュアルなAIR運営の手引き代わりに使えることを目指して、2020年12月に一般公開する予定です。
ミーティング参加にあたり、上記に関してご理解、ご了承いただきますようお願いします。
参加申し込みオンラインフォーム
*今回は「不参加」だが、参加するほかのAIRの状況、ご自身の携わっているAIRの近況などは共有したいという場合もオンラインフォームの設問にそってご記入・回答お願いします。
*トークとミーティングの2部構成で実施します、参加を希望される回をお選びください。
申し込み締め切り:2020年8月7日(木)12:00まで
トーク日時:2020年8月7日(金)20:00-21:00
いま、アーティストはどのように制作と移動を考えるか?(仮)
スピーカー:荒木 悠(アーティスト)
ミーティング日時:2020年8月8日(土)
【一部】15:00-16:30
分科会形式で3つのテーマから参加ミーティングを選ぶ
①オンライン・レジデンシーの運営方法(活用ツール、アイデア出し、実践報告など)
②開催地域コミュニティとの関わり方
③災害とAIR(震災、豪雨災害の地域で活動するAIRの復旧、または近い未来の災害に備えるための意見交換)
④分野のトピック(参加者からの提案により絞り込む)
⑤テーマ設定なしのおしゃべり、悩み相談など
【二部】17:00-18:00
日本のAIRのネットワークに関する意見交換会
⬛︎ゲスト・スピーカープロフィール
荒木 悠|YU ARAKI
1985年生まれ。大学で彫刻を、大学院では映像を学ぶ。2013年タシタ・ディーン ワークショップへの参加以降、異文化間の差異に着目した映像インスタレーションを展開している。2017-8年ゲスト・レジデントとして韓国光州の国立アジア文化殿堂(ACC)およびオランダ・アムステルダムのライクスアカデミーに滞在。 主な個展に2019年「RUSH HOUR」(CAI02/札幌)、「ニッポンノミヤゲ LE SOUVENIR DU JAPON」(資生堂ギャラリー/東京)、2018年「LOST HIGHWAY (Sweded)」(ボルボ スタジオ青山/東京)、2017年「双殻綱:第一幕」(無人島プロダクション/東京)、2016年「複製神殿」(横浜美術館アートギャラリー1/横浜)。Art Sonje Center(ソウル)、ジョアン・ミロ財団現代美術研究センター(バルセロナ)、岡山芸術交流(岡山)、国立国際美術館(大阪)でのグループ展に加え、ZKM(カールスルーエ)やTate Modern(ロンドン)での上映プログラムにも参加。近年は映画祭でも作品が上映されており、2018年には短編《マウンテン・プレイン・マウンテン》が第47回ロッテルダム国際映画祭にてタイガーアワードを受賞。また、同映画祭に正式招待された短編《利未記異聞》は第35回Kassel Documentary Film and Video Festivalにて審査員特別賞を受賞。2019年、ヴィクトル・ピンチューク財団主催の第5回Future Generation Art Prizeの最終候補に選出され、第58回ヴェネツィア・ビエンナーレ公式関連展にも出品。2020年6月より「紙カンパニー project」に入社。
⬛︎ 事業クレジット
主催:一般社団法人AISプラニング
企画・運営:さっぽろ天神山アートスタジオ AIRディレクター小田井真美
連携:NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト] 、KESEN AIR 2020、京都芸術センター
協力:AIR_J、AIR Lab、AIR NETWORK JAPAN
支援:文化庁(令和2年度アーティスト・イン・レジデンス活動支援を通じた国際文化交流促進事業)
詳細・問い合わせ:さっぽろ天神山アートスタジオ